2025年9月2日3日、国立天文台水沢VLBI観測所で銀河系中心研究会2025が開催されました。
本研究室からD1の沈とB4の川上が口頭発表しました。
D1の沈は「MeerKAT L-bandを用いた銀河中心非熱的フィラメントの偏波構造の考察と展望」というタイトルで口頭発表を行いました。
南アフリカに設置されているSKA前駆機MeerKATの観測データを用いて天の川銀河中心の非熱的フィラメントの偏波構造に迫りました。
その偏波構造から銀河中心領域の大規模な三次元磁場構造について議論し、天の川銀河内の宇宙線電子の運動と星間空間に対する影響を考察しました。
B4の川上は「VERAを用いた天の川銀河中心SiOメーザー源探査」というタイトルで口頭発表を行いました。
銀河系中心の超巨大ブラックホールSgr A*から半径300pcまでに及ぶ中心核円盤(NSD)内に長周期変光星がどう分布するか明らかにするため、変光星に付随する星周SiOメーザーをVERAで探査し、その結果を報告しました。
本研究に対しては解析のアプローチに関して多くの議論が生まれ、研究会後も継続した議論を行うつながりが生まれました。
来年の3月にはIAUの銀河中心シンポジウムがチェコであるとのアナウンスがあるとともに、次回の銀河系中心研究会の予告もあり、今後の更なる発展が期待されています。
2025.09.04 執筆:沈・川上