East Asian ALMA Science Workshop 2025

2025年9月22日から9月24日にかけて鹿児島大学の稲盛会館にてEast Asian ALMA Science Workshopが開催されました。
本チームからは、代表の今井とB3の星野が口頭発表、ポスター発表をそれぞれ行いました。

代表の今井は宇宙の噴水天体(恒星進化末期において双極分子ガス流、ジェットを有する天体)の一つであるW 43AをALMA(Atacama Large Millimeter/submillimeter Array)望遠鏡を使った観測から得られた、216GHz一酸化珪素(SiO)メーザー(J=5→4)遷移放射のデータを解析した結果を発表しました。 W 43AのSiOメーザーはW 43Aの細く絞られたジェットの根本のガスに付随していると見られ、そのガスの運動からジェットを噴出する中心天体がジェットを包むような広角の比較的低速の物質放出流を放出していることを突き止めました(詳しくは. 2025年7月5日の記事を参照)。

B3の星野は前述のW 43AのALMA望遠鏡を用いた観測で得たデータを解析した結果を発表しました。
双極ジェットに付随するCO(一酸化炭素)輝線に見られる周期的なパターンを比較し、ジェットを噴出する中心天体がガス塊を両側に交互に放出するというシナリオを提案しました。

本研究会では、東アジア(主に日本、台湾、韓国)の研究者が集まり星形成や惑星形成、遠方銀河など様々な研究分野の発表が行われました。他分野で行われている研究手法について学びを得るだけでなく、他国の研究者とも交流を深めることができました。
次回は2027年に台湾で東アジアだけでなくヨーロッパやアメリカ、チリも含めた大規模な研究会が開催されるそうです。

2025.10.1執筆 : B3星野

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